横浜の人は、何かを決める場面でも、
無理に決めようとしないところがある。
AかBかと聞かれても、
「今日は決めなくていいかな」と一度置く。
どちらが正しいかを求められても、
「どっちでも困らない」と答えてしまう。
それを優柔不断と言われることもあるけれど、
本人はあまり気にしていない。
選ばないままにしておくことも、
ひとつの選択肢だと知っているからだ。
横浜は、人が多くて、背景もばらばらで、
正解が一つに決まらない街だ。
去る人もいれば、来る人もいる。
決めなくても、生活は回ってしまう。
だからここでは、
選ばないことに理由を求められない。
急がされることも、説明を求められることも少ない。
何かを選ばないといけない気がするとき、
あえて選ばないという自由があることを、
横浜にいると、なんとなく知ってしまう。
それが正しいかどうかは分からない。
ただ、急がなくてもいい感覚だけが、
静かに残る街ではある。
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