横浜の、いつもの話– category –
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横浜の、いつもの話
福浦の工業団地で、文明堂のカステラをひとりで食べる
福浦の工業団地に営業で通っていた頃、 文明堂のカステラ工場があった。 工場の中に入ったわけじゃない。 売店で、お土産用のカステラを買っただけ。 普段、カステラを食べることはほとんどない。 誰かに渡すもの、という印象のほうが強い。 でもその日は... -
横浜の、いつもの話
南部市場の食堂は、昼に元気をもらう場所
福浦の工業団地に営業で通っていた頃、 昼になると、南部市場をよく使っていた。 市場の中にある、あの大きな食堂。 和食、中華、洋食の三つの窓口が、 ひとつの空間に並んでいる。 席に着くと、 周りには市場の関係者や、作業着の人たち。 みんな迷いなく... -
横浜の、いつもの話
ここから横浜、どこまで横浜?
ここから横浜なのか、 それとももう横浜じゃないのか。 横浜に長く住んでいると、 その境目が、だんだん分からなくなってくる。 川崎との境目。 鎌倉との境目。 藤沢、町田、大和。 地図を見れば線は引いてあるのに、 実際の感覚は、そんなにきれいじゃな... -
横浜の、いつもの話
横浜市民にとって、二俣川といえば免許の場所
横浜市民にとって、 二俣川といえば――免許の場所だ。 用事があって行く街、というより、 「そのときが来たら行く場所」。 自分から遊びに行くことはほとんどないのに、 免許の更新や試験になると、なぜか全員そこを目指す。 駅からの道、独特の緊張感。 学... -
横浜の、いつもの話
パスポートを取りに行くときだけ行く、産業貿易センタービル
パスポートの申請とか更新で、 久しぶりに行く場所がある。 産業貿易センタービル。 名前は立派だけど、 普段の生活では、ほぼ用事がない。 展示会でもなければ、仕事でもなければ、 自分から行こうと思うことはまずない。 なのに、 「パスポート」と聞く... -
横浜の、いつもの話
遠足で何度も行ったはずの場所を、あまり覚えていない
関内の幼稚園に通っていたので、 遠足といえば、 根岸森林公園か、港が見える丘公園だった。 たぶん、 一度や二度じゃなく、 何度も何度も行っている。 先生に連れられて、 みんなで歩いて、 お弁当を食べて、 また帰る。 そういう一日だったはずだ。 でも... -
横浜の、いつもの話
こどもの国線に乗って、こどもの国へ行った日
こどもの国に行くときは、 こどもの国線に乗った。 それだけで、 いつもの電車とは少し違う感じがあった。 特別な列車、というほどではないけれど、 今日は遠足なんだ、 という空気はちゃんとあった。 車内がどうだったか、 正直あまり覚えていない。 ただ... -
横浜の、いつもの話
成人式といえば、横浜アリーナだった
横浜で育った人にとって、 成人式といえば横浜アリーナだった、 という記憶を持っている人は多いと思う。 式そのものよりも、 新横浜駅から会場までの人の流れや、 少し浮いた感じの服装や、 知っている顔と知らない顔が 同じ方向に歩いていく光景のほうが... -
横浜の、いつもの話
横浜は、決めなくても居場所がなくならない街だと思う
横浜にいると、 何かをはっきり決めなくても、 そのままで居られる時間が長い気がする。 進むか、戻るか。 続けるか、やめるか。 白か、黒か。 そういう判断を、 今すぐ求められる場面が、 意外と少ない。 横浜では、 途中のままの人が、わりと普通に暮ら... -
横浜の、いつもの話
横浜って、話しかけない優しさがある街だと思う
横浜で暮らしていると、 あまり話しかけられないな、と感じる場面が多い。 道に迷っていても、 困っていそうでも、 誰かがすぐに声をかけてくる感じではない。 でも、それを冷たいと思ったことは、あまりない。 横浜では、 相手の事情に踏み込まないことが...