横浜で待ち合わせをしていると、
だいたい少し早く着いてしまう。
早く着こうと思っていたわけではなくて、
そうしていた方が、
あとが楽だっただけだと思う。
遅れるより、待つほうがいい。
時間に余裕があるほうがいい。
それが、特別な考えでもなく、
当たり前だった頃の話だ。
横浜は、早く着いても困らない街だった。
駅のまわりには、
立って待てる場所や、
少し腰を落ち着けられる場所があって、
「どうしよう」と考えなくても、
時間は自然に流れていった。
約束の時間より早く着いて、
何をするでもなく待っていることに、
理由はいらなかった。
今思えば、
横浜に行く日は、
用事の前から、
もう始まっていたのかもしれない。
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