整理相談室
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横浜の、いつもの話
福浦の工業団地で、文明堂のカステラをひとりで食べる
福浦の工業団地に営業で通っていた頃、 文明堂のカステラ工場があった。 工場の中に入ったわけじゃない。 売店で、お土産用のカステラを買っただけ。 普段、カステラを食べることはほとんどない。 誰かに渡すもの、という印象のほうが強い。 でもその日は... -
昭和の常識、今はどう?
写真は、いつもカメラで撮っていた
昔は、 写真を撮るときは、 カメラを持ち出していた。 特別な日じゃなくても、 撮るならカメラ、という前提だった。 枚数は限られていて、 むやみにシャッターは切らない。 ここだ、と思ってから、 少し構えて押す。 撮ったその場で、 写りを確認すること... -
横浜の、いつもの話
南部市場の食堂は、昼に元気をもらう場所
福浦の工業団地に営業で通っていた頃、 昼になると、南部市場をよく使っていた。 市場の中にある、あの大きな食堂。 和食、中華、洋食の三つの窓口が、 ひとつの空間に並んでいる。 席に着くと、 周りには市場の関係者や、作業着の人たち。 みんな迷いなく... -
昭和の常識、今はどう?
野球が延びると、だいたい録画が失敗していた
プロ野球の試合が延長すると、 録画していた番組が、 だいたい途中で切れていた。 時間どおりに終わる前提で、 録画ボタンを押す。 延長があるかどうかは、 運に近かった。 いいところで終わっていたり、 肝心な場面が抜けていたり。 最後だけ見られない、... -
横浜の、いつもの話
ここから横浜、どこまで横浜?
ここから横浜なのか、 それとももう横浜じゃないのか。 横浜に長く住んでいると、 その境目が、だんだん分からなくなってくる。 川崎との境目。 鎌倉との境目。 藤沢、町田、大和。 地図を見れば線は引いてあるのに、 実際の感覚は、そんなにきれいじゃな... -
昭和の常識、今はどう?
揚げパンが出る日は、少し空気が違った
給食に揚げパンが出る日は、 朝から少しだけ空気が違った。 誰かが大きな声で言うわけでもないのに、 なんとなく分かる。 今日は当たりの日だ、という感じ。 パンなのに甘くて、 砂糖が手につく。 落とさないように気をつけながら、 それでも急いで食べた... -
横浜の、いつもの話
横浜市民にとって、二俣川といえば免許の場所
横浜市民にとって、 二俣川といえば――免許の場所だ。 用事があって行く街、というより、 「そのときが来たら行く場所」。 自分から遊びに行くことはほとんどないのに、 免許の更新や試験になると、なぜか全員そこを目指す。 駅からの道、独特の緊張感。 学... -
昭和の常識、今はどう?
電車で新聞を広げるのが、普通だった
昔は、 電車の中で新聞を広げる人が、 当たり前のようにいた。 折りたたまずに、 ページをめくって、 音を立てながら読む。 それが特別な行為だとは、 あまり思われていなかった。 混んでいれば少し気を使うし、 空いていれば大きく広げる。 その判断も、 ... -
横浜の、いつもの話
パスポートを取りに行くときだけ行く、産業貿易センタービル
パスポートの申請とか更新で、 久しぶりに行く場所がある。 産業貿易センタービル。 名前は立派だけど、 普段の生活では、ほぼ用事がない。 展示会でもなければ、仕事でもなければ、 自分から行こうと思うことはまずない。 なのに、 「パスポート」と聞く... -
昭和の常識、今はどう?
何もしない時間が、特別じゃなかった
昔は、 何もしない時間が、 特別なものじゃなかった気がする。 予定がない日もあったし、 やることが決まっていない時間も、 普通に流れていた。 だからといって、 退屈だと決めつけることもなく、 何かを探さなきゃいけない、 という感じでもなかった。 ...