ビブレ前の、川沿いのおでん屋台街の話

横浜駅近くの営業所に勤務していたころ、

先輩に連れられて、ビブレの前の川沿いにあった

おでんの屋台街に行ったことを、ふと思い出す。

仕事終わりで、特別な日でもなかった。

ただ寒い夜に、流れのままに屋台に寄って

湯気の立つ鍋を囲んでいただけだ。

時代の流れとともに、あの屋台街は姿を消してしまった。

でも当時は、ちょっとした名物だったような気がする。

観光地というほどではなく、

「知っている人は知っている」くらいの距離感で。

今の横浜は、きれいで便利になった。

それはそれで悪くない。

けれど、ときどき思う。

あの川沿いの、少し雑で、少しあたたかい夜は、

もう戻ってこないんだろうな、と。

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